会議の直前に、前回の議事録、更新された計画書、追加提案のメールを開き直す。どれも同じ案件なのに、人数や時間が一致していない。「全部を要約して」とAIに頼むだけでは、新しい提案が決定事項になったり、古い会場が残ったりする余地があります。
に任せる仕事を、会議で判断するための確認メモを作ることに絞ってみます。資料から確定事項を拾い、未承認の案を分け、次に聞く質問を並べる仕事です。文章を短くするだけでなく、人が根拠へ戻れる形にするところまでを依頼します。
本記事は2026年9月30日の公式資料に基づく試用設計です。Dotsの実アカウントでこの仕事を実行した記録ではありません。 配布資料、期待する分類、出力例は編集部が作った架空教材です。時短効果や正答率を測ったものではなく、読者が自分の結果を確かめるために用意しました。基本的な提供条件や、公開情報の定期調査はDotsの入門記事を参照してください。
1. 「会議前に何が分かればよいか」を先に決める
Dotsの公式ガイドは、結果と参照資料を伝え、継続する仕事の条件を会話で追加する使い方を案内しています。仕事の始め方に沿うなら、「資料を読んで」より「次の会議で何を確認すべきか、根拠付きのメモにして」と成果物を指定するほうが、受け取る側も確認しやすくなります。
今回のメモには、四つの欄を持たせます。現在の確定事項、まだ決まっていない案、会議で聞く質問、根拠資料です。「予算は12万円です」という一行にも、上限なのか見積額なのか、税込なのか、どの資料で確認したかを残します。同じ数字でも意味が違えば、会議で必要な判断は変わります。
対象にする会議も名前と日時で指定します。今回は10月9日の社内勉強会を準備するため、10月2日に30分の打合せを開く想定です。「会議」という言葉だけを使うと、勉強会の開催時刻と準備打合せの開始時刻が混ざります。メモの冒頭を「10月2日の準備打合せ用」と明示するだけでも、何を整理しているかを人が確かめやすくなります。
完成条件は、きれいな要約があることだけではありません。現在の人数と会場を誤らない、未承認の予算増額を確定扱いしない、添付のない見積書を読んだことにしない、という確認項目まで先に決めます。人が読む前のメモなので、分からない欄を空想で埋めるより、「どの資料が足りないか」が見えるほうが役立ちます。
2. 新しいファイルを、正式な決定と決めつけない
教材は四つの文書で構成します。実在する社員や会社の情報は使っていません。資料にはM1・P1・D1・C1というIDを付け、メモから元の記述へ戻れるようにします。ファイル名だけでなく、その資料が記録・正式更新・未承認案のどれなのかも渡します。
| 資料 | 内容 | 読み取る際の注意 |
|---|---|---|
| M1:9月25日の旧議事録 | 勉強会は10月9日14〜15時、会議室A、30名。税込上限12万円、資料担当B、期限10月2日17時 | 後から正式に変わった項目がある |
| P1:9月30日9時の正式更新 | 28名・会議室Bへ変更。時間、予算上限、担当、期限は据置 | 変更した項目と据置項目を分ける |
| D1:9月30日16時の未承認案 | 15〜16時、32名、録画の仮費用3万円追加、上限15万円、担当Dを提案 | 更新日は最新でも、すべて未承認 |
| C1:次の準備打合せ | 10月2日10〜10時30分、オンライン、参加A・B・C | 10月9日の勉強会とは別の予定 |
P1には「別添の会場見積_v2.pdf」への言及もありますが、そのPDFは教材に含めません。ここで期待する振る舞いは、見積額を推測して表に埋めることではなく、未取得の資料として記録することです。ファイル名が登場しただけでは、中身を読めた根拠になりません。
優先順位も具体的に決めます。P1で正式に更新された人数・会場を現在値にし、据置と明記された時間・上限・担当・期限はM1から引き継ぎます。D1は提案の一覧へ置きます。「常に日付の新しい資料を採用する」という一つの規則では、この教材を正しく扱えません。
これは、どの会社でも正式更新が必ず旧議事録に勝るという一般規則ではありません。本教材の資料に示した承認状態と変更範囲に基づく判断です。実務では、誰が何を変更できるか、メールの承諾が正式決定に当たるかを、その案件の運用に合わせて明記します。資料だけで決められなければ、確認事項として残します。
3. 最初の依頼は、4資料から確認メモを作る1回分
会議準備の架空教材を展開し、説明に従って入力資料だけを渡します。検収者用の期待表や解答は含めません。先に答えを渡してしまうと、資料から読み取れたのかを確かめられなくなります。
最初はメールやカレンダーを接続しなくても、貼り付けた資料や渡したファイルで依頼の意味を確かめられます。公式の初期設定でも、アプリ接続は後回しにできます。設定の手順を確認し、読める資料がそろった状態で次のを使います。
10月2日10:00〜10:30の「勉強会準備打合せ」に使う確認メモを、
今回渡すM1・P1・D1・C1だけから作ってください。今回は1回だけです。
これは10月9日の社内勉強会そのものとは別の打合せです。
出力は次の順番にしてください。
1. このメモの対象と、読めた資料・読めなかった資料
2. 現在の確定事項:項目、値、意味、根拠資料IDと節番号
3. 未決事項・未承認の案:提案内容、確定できない理由、根拠
4. 準備打合せで聞く質問:何を確認すれば次へ進めるか
P1の正式変更と据置を区別し、D1は日付が新しくても確定扱いにしません。
値が違う場合は両方の根拠を示し、資料で確定できる範囲だけを採用します。
添付されていない資料は読んだことにせず、金額や担当者を補いません。
根拠がないことは「未確認」とし、勝手に多数決や推測で決めません。
この会話にメモを返すところまでです。
参加者への送信、予定変更、資料の上書き、定期実行は行いません。この指示は、返信文をきれいにするためのものではありません。「いま確定している情報」と「会議で決める情報」を混ぜないための依頼です。メモの長さを1ページ程度に制限しても、根拠や未確認事項まで省略するようには頼みません。最初は見栄えより、どの値がどこから来たかを優先します。
資料の節番号を出力させたら、人もそこを読みます。もっともらしい番号を付けた文章は、それだけでは正解ではありません。引用やリンクの存在と内容の正しさが別である点は、KnowNoteの引用を検収する記事にも通じます。
4. 結果は、確定事項と未決事項を別々に検収する
次の表は編集部が定義した人の期待条件です。Dotsの出力ではありません。入力資料から作ったメモと比較し、一つずつ根拠へ戻ります。AIが途中で自分の回答を採点した結果ではなく、資料を読んだ人が照合するための目安にします。
| 確認する点 | 期待する内容 | 誤りの例 |
|---|---|---|
| 勉強会の日時 | 10月9日14〜15時 | 未承認案の15〜16時を採用する |
| 人数と会場 | 28名、会議室B | 旧議事録の30名・A、未承認案の32名を混ぜる |
| 予算 | 税込上限120,000円を維持。実際の支払総額は未確定 | 上限を150,000円へ変更したり、120,000円を見積額とする |
| 録画 | 税込30,000円は仮の追加案。正式見積も採否も未確定 | 採用済みとして予算に加える |
| 資料担当と期限 | B、10月2日17時 | 担当をDに替える、未回答の日程を補う |
| 欠落資料 | 会場見積_v2.pdfは未確認 | PDFを読んだように見積額を記載する |
| 準備打合せ | 10月2日10〜10時30分、オンライン、A・B・C | 勉強会の会場や時刻を打合せに転記する |
予算欄は特に丁寧に読みます。税込上限12万円があることと、見積りが12万円であることは別です。見積書がない状態では、録画3万円を追加すると予算を超えるかも、余裕があるかも確定できません。「12万円に3万円を足して15万円」と計算できても、それは確定した総費用を求めたことにはなりません。
資料担当Bという記載も、「今回の提案すべてをBが承認できる」という意味ではありません。担当者、承認者、質問を受ける人は同じとは限りません。本教材ではC1-3が、Aは見積取得、Cは計画変更の採否、Bは資料準備と役割を明記しています。この根拠で確認先を分け、実務の資料に記載がなければ推測せず確認します。
合否は、7行のうち何行が表にあるかだけで決めません。各行の値、確定か提案か、根拠の位置、推測の混入を確認します。重要な誤りが一つあれば、その行の根拠を示して修正を頼みます。全文を書き換えて正しく見える文章にするより、変更した項目を残すほうが、人も修正を追いやすくなります。
また、正しく読めたことを人が確認する前に「前回の確認済みメモ」と呼ばないようにします。初回の誤りを基準にして次の資料を更新すると、誤った人数や予算がそのまま引き継がれます。初回は全項目を確認し、その後に継続する仕事へ移します。
5. 次は、未決事項を「会議で聞く質問」へ変える
確定事項の照合が終わったら、メモをもう一段だけ進めます。未決の案をそのまま長く並べるのではなく、30分の打合せで何を聞けばよいかを整理します。ここでも承認や決定をAIに代行させるのではなく、人が判断するための問いを作ります。
同じM1・P1・D1・C1と、先ほど人が照合した確認メモを使い、
10月2日の準備打合せで使う質問一覧を作ってください。
まだ人が照合していないメモは「確認済み」と扱わないでください。
質問は3〜5項目にまとめ、各項目に次を付けます。
・何を確認または決定したいか
・現時点で分かっていることと根拠資料ID・節番号
・答えがないため進められない作業
・誰へ確認するか。資料にない担当・権限は「確認先未定」とする
未承認の日時・人数・録画・予算・担当変更を、採用済みと扱いません。
添付のない見積書は不足資料として残してください。
新しい予定や期限を作らず、現状の確定事項を最後に短く再掲します。
この会話への下書きだけを作り、参加者への送信や予定変更は行いません。たとえば「録画を付けますか」という問いだけでは、判断材料が足りません。「録画3万円の案は未承認。会場見積書が未取得なので、総費用を確認してから採否を決める」という順序まで見えると、先にそろえる資料が分かります。本教材では、見積取得をA、採否の判断をCへ確認する、とC1-3を根拠に分けられます。
時間変更の案についても、現在の14〜15時を消してしまわず、15〜16時は未承認案として並べます。会議で案が採用されたら、その決定を新しい根拠資料として渡します。「承認された日付、承認された項目、変更しない項目」を添えると、次のメモでどこを更新するかが明確になります。
Dotsは継続する責任や追加の条件を扱えますが、別タスクへすべての過去会話が自動で渡るわけではありません。会議用メモを別の作業に分けるなら、対象、4資料、照合済みの版、未決事項を明示して引き継ぎます。タスクと文脈の公式説明を踏まえ、記憶を資料の代わりにはしません。
6. メールや予定をつなぐときも、依頼の範囲を保つ
架空教材で依頼と検収の流れを確認した後に、実際のメールや予定へ広げます。その際は「関係するメールを全部読んで」より、案件名、対象期間、必要なスレッド、参照する計画書の場所を指定します。を含む資料は、業務上その範囲を渡せるかを確認したうえで対象にします。
Dotsの連絡窓口、アプリ接続、手元のPC接続は別です。Slackで話せるようにしただけで、メールやカレンダーの情報が使えるようになるとは限りません。公式ガイドは、接続するアカウントと既存のアプリ権限を確認するよう案内しています。アプリと接続の説明
この仕事では、メモを作るための参照範囲と、参加者へ知らせる操作を分けます。公式にも、返信の下書きを頼むことは送信許可ではないと明記されています。「今回はこの会話で見せて」と依頼し、送信が必要になった時点で、宛先と本文と対象範囲を具体的に決めます。任意のカスタムルールを使う場合も、指示やルールが誤りを完全に防ぐ仕組みだとは考えません。アクションの確認
資料が足りずに止まったら、まず不足している資料名を確認します。入力待ちや接続待ちは、プロフィールのActivityから該当タスクを開いて確認できます。実行が完了していても、見積書を読めていなければ、その項目は未確認のままです。結果を確認する手順
手元PCにしかない資料を外出先から参照する場合は、PC側の接続と稼働条件が加わります。スマホの会話窓口と、仕事が実行される場所の違いはDotsで手元の週報資料を扱う記事に分けています。
7. 役に立ったかは、確認の手間まで含めて見る
この教材で確認できるのは、決められた資料から、現在の確定事項と未承認案を分ける手順です。メールを漏れなく取得できることや、実際の会社で継続して使えることまで確認したわけではありません。架空資料で期待どおりのメモができたら、次は範囲を限定した実際の1回分を、人の確認と照合します。
記録するのは、根拠のない断定、古い値の残存、未決事項の抜け、出典の誤り、修正に要した時間です。短いメモがすぐ返っても、人が元資料を一から読み直さないと使えなければ、会議準備の負担はあまり減りません。最初から「何分短縮できた」と結論を置かず、下書きと検収の両方を測ります。
会議前に必要なのは、すべてを決め切ったように見える文章ではなく、決まっていることと次に決めることが見える資料です。Dotsへ継続して依頼するときも、対象資料、現在の確認済みメモ、追加で受け取った決定をそろえて渡す。その小さな単位から、任せる仕事を増やしていきます。