/ / ── 多くの企業がダッシュボードに並べていますが、3 つの関係を理解して使っているチームは意外と少ない。本記事では 3層構造とその比率() で見えるユーザーの利用パターンを整理します。
3つの定義を整理する
| 指標 | 定義 | 向く分析 |
|---|---|---|
| 1日に1回以上アクセスしたユニークユーザー数 | 日次のキャンペーン効果、障害・リリース直後の影響確認 | |
| 直近7日にアクセスしたユニークユーザー数 | 週次のグロース推移、曜日依存を吸収 | |
| 直近30日にアクセスしたユニークユーザー数 | 月次の経営報告、市場規模感 |
ログイン ID / デバイス ID / Cookie ID ── どれを単位にするかでまったく数字が変わります。1人が PC とスマホで使うとデバイス ID 単位だと 2 にカウントされる。ID 統合(identity resolution) をしていない多くの企業はここで割増しの数字を見ています。
Stickiness(粘着率)= DAU / MAU
Stickiness は「月にアクティブだったユーザーのうち、何割が日々戻ってくるか」。Facebook 創業期の Mark Zuckerberg がプロダクトの健康度を測るのにこの比率を使ったことで広まりました。
Stickiness = DAU / MAU。日々戻ってくるユーザーが MAU の 50% なら、平均的なユーザーは 月に約15日使うことを意味します。
| 業界 | 健全な Stickiness | 代表例 |
|---|---|---|
| / メッセンジャー | 50% 以上 | LINE, Twitter, Instagram |
| ニュース・動画配信 | 30〜50% | YouTube, NewsPicks |
| EC・モール | 10〜20% | Amazon, 楽天 |
| (B2B 業務システム) | 60〜80%(営業日のみ) | Slack, Notion |
| ソーシャルゲーム | 20〜40%(ジャンル差あり) | MMO は高、カジュアルは低 |
| 旅行予約・冠婚葬祭 | 1〜5% | じゃらん, ぐるなび |
で計算するクエリ(コスト最適化済み)
WITH events AS ( SELECT user_id, DATE(event_timestamp) AS d FROM `project.dataset.events_partitioned` WHERE _PARTITIONDATE BETWEEN DATE_SUB(CURRENT_DATE(), INTERVAL 35 DAY) AND CURRENT_DATE())SELECT d, COUNT(DISTINCT user_id) AS dau, COUNT(DISTINCT IF(d > DATE_SUB(d, INTERVAL 7 DAY), user_id, NULL)) AS wau, COUNT(DISTINCT IF(d > DATE_SUB(d, INTERVAL 30 DAY), user_id, NULL)) AS mauFROM eventsGROUP BY dORDER BY d;ユニークユーザー数の集計は、データ量が大きいと致命的に重くなります。EP.13(ダッシュボード設計)と EP.22 で、 による近似ユニークカウントや マテリアライズドビュー を使った高速化を扱います。
DAU だけでは見えない 3 つの罠
- 祝日・週末の波:B2B SaaS は週末に DAU が落ちて当然。前年同曜日比 や WAU で平準化
- 新規 vs 既存の構成比:DAU が増えても、新規流入だけで既存が剥がれてたら危険。 分析(EP.04) で分解
- 機能別アクティブ:「全体 DAU は維持」でも「コア機能 DAU が減ってる」ケース。機能別の MAU を出す
実務 Tips:DAU/MAU を経営会議で使うときの見せ方
- 3 つを別グラフで並べない:1 グラフに重ねて、前年同期と比較
- Stickiness は別軸で:折れ線で同居させると DAU/MAU の絶対値が霞む
- 異常値はマーキング:障害・リリース・キャンペーンの開始日を縦線で
- 前年比 / 前月比はテーブルで補足:% は折れ線では分かりにくい
次回予告
EP.03 では「アクティブの定義」。「ログインしたら DAU」では緩すぎ、「特定機能を使ったら DAU」では厳しすぎる。プロダクトの North Star に合わせた active イベントの選び方 を扱います。
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