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EP.33Toolbox 12分公開:

OllayaがMacのGPUに対応。日本語の問い合わせ20件で速度と分類を確かめる

Ollaya 0.7.2で多言語LayaをM2 Ultra上で検証。CPUとMLXの速度、16件中9件の分類一致、confidenceの注意点を、架空20件と再現用コード付きで解説します。

#Ollaya#Laya#Jev#Mac#MLX#問い合わせ分類#ローカルAI
執筆 / 監修
松尾 亮合同会社ふくふく 代表社員

データ基盤・データパイプライン構築 / BI / 生成 AI 活用支援を専門とするエンジニア (28 年)。 本記事は AI 利用ポリシーに基づき、生成 AI の補助で執筆 → 人間が監修・編集して公開しています。

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「この問い合わせは経理か、情シスか」。短い判断のために毎回クラウドへ文章を送る代わりに、手元のMacで候補を返す選択肢があります。は、そのためのオープンな判断モデルを取得し、実行する道具です。2026年9月26日の更新で、のGPUを使う実行が加わりました。公式の更新情報

編集部では9月27日、架空の日本語問い合わせ20件を同じモデルの実行とGPU実行で比較しました。初回を除く所要時間は短くなりましたが、部署が明確な16件の分類一致は、どちらも9件でした。この記事では設定方法だけでなく、何が速くなり、何をまだ自動化できないかを、配布データとともに確認します。

日本語の問い合わせをMac上のOllayaへ送り、部署候補と確率を記録し、人の期待分類と比較する流れ
まず候補と測定記録を残す。今回の教材は実際の部署への転送を行わない。

1. 9月26日に変わったのは、Macでの実行方法

Ollayaの初版は9月24日朝の公開で、今回の焦点は初公開ではありません。9月26日17時34分(日本時間)の0.7.1で、Layaの英語版・多言語版とnli:modernbert-largeがApple GPUで動くようになりました。公式条件はApple silicon搭載Mac、macOS 14以降です。すべてのモデルが一律に高速化するわけではありません。0.7.1リリース

本記事の実測には、9月27日7時18分公開のOllaya 0.7.2を使いました。この版はTypeSafe互換の経路で、モデルに収まらず切り詰められた入力をエラーにする改善も含みます。古い紹介記事の手順と混ぜず、実行版とモデル名を一緒に記録することが再現の出発点です。0.7.2リリース

2. Ollayaは実行する道具、Layaは判断するモデル

Ollayaはそのものをローカルで動かす製品ではありません。今回はの多言語版を選び、経理・情シス・人事・総務のどれに当たるかを尋ねます。Ollayaはモデルの取得と実行、共通のを担当し、分類内容は選んだモデルと質問の定義に左右されます。公式モデル一覧

TypeSafe互換の /v1/systemone へ、入力と質問をで送れるため、Jevの記事で扱った問い合わせ分類の構成を移しやすくなります。ただし、リクエストや応答の形が似ていることと、同じ判断が返ることは別です。Jevと同等の精度、同じ確率、同じ処理速度を保証するものではありません。互換性の説明

モデル名を省略せず記録すると、実行環境と判断品質を分けて追える。
要素今回の選択ここで決まること
実行ソフトOllaya 0.7.2取得・起動・ローカルAPI
判断モデルlaya:multilingual日本語を含む入力への分類
実行場所CPU / Apple GPU(MLX)同じ重みをどこで計算するか
業務の定義固定した4部署と説明何を経理・情シスなどと呼ぶか

Ollayaと今回のLayaはApache-2.0で公開されています。従量制の外部API料金は発生しない構成ですが、機材や電力、導入・評価の手間はかかります。ほかのモデルに替える場合は、その重みの利用条件も確認してください。本記事では有料API、顧客データ、実際の担当変更を使っていません。Layaの配布条件

3. 分類先を先に決め、日本語20件を固定する

今回は試用前から用意していた架空教材を、結果に合わせて変えずに使いました。経理・情シス・人事・総務を各4件、計16件。さらに複数部署への依頼、会社業務の対象外、情報不足を含む4件を加えています。部署の境界は会社ごとに異なるため、この教材の定義をそのまま自社の正解にする必要はありません。

質問文も候補の順序も、CPUとGPUで共通にした。
候補固定した担当範囲境界を見る例
accounting:経理立替経費、請求書、取引先への支払い画面は開くが、交通費が精算対象か不明
it:情シス会社端末・システム・アカウント・ネットワークの障害経費精算システムがエラーになる
hr:人事勤怠、休暇、入退社、社会保険、従業員情報勤怠画面は開くが、退勤時刻を打ち忘れた
general:総務会議室、入館証、設備、事務用品入館証をなくしたので再発行したい

重要なのは、要確認4件の human_review を採点用のラベルにだけ置いたことです。モデルへは4部署しか渡していません。したがって、範囲外の相談にも何らかの部署を選びます。4件を「正しく人へ戻せたか」の成功率として数えたり、部署16件と混ぜて単純な正解率を作ったりしません。まず強制選択の挙動を見る実験です。

教材には正解ラベルと理由がありますが、送信するのは問い合わせ本文、部署の定義、固定した質問文だけです。後から別モデルを試す場合も、この部分を変えずに使えます。今回は同じLayaの実行場所を比較したもので、MicaやJevとの実機比較は行っていません。

教材を展開したフォルダーで実行。既定はデータ形式の確認だけで、通信も推論も行わない。
Bash
python3 evaluate_ollaya.py

4. MacでCPUとApple GPUを切り替えて試す

配布した準備コードは、公式0.7.2の本体とMLX用ファイルを新規フォルダーへ取得し、公開時点のチェックサムを検査して展開します。システムへのインストールや常駐登録は行いません。Python 3.10以降、Apple silicon、macOS 14以降を使い、空き容量は2 GB以上を確保してください。準備でエラーが出たら、その時点で止めます。

モデル保存先と接続先を明示。11439番が使用中なら先に環境を確認する。
Bash
python3 prepare_macos.py --directory ./ollaya-trial
# ターミナルA:CPUで前景起動し、この画面は開いたままにするOLLAYA_MODELS="$PWD/ollaya-trial/models" \OLLAYA_HOST=127.0.0.1:11439 OLLAYA_DEVICE=cpu \OLLAYA_MAX_LOADED_MODELS=1 \./ollaya-trial/runtime/bin/ollaya serve

次の操作は、別のターミナルを同じ教材フォルダーで開いて行います。laya:multilingual は今回の取得時点で関連ファイル込み約684 MBでした。laya とだけ書くと英語版なども取得するため、タグを省略しません。取得時はインターネットを使い、評価コードは起動済みの 127.0.0.1 だけに送信します。公式CLI仕様

モデル取得の成功を確認してから20件を逐次評価する。配布済みの測定ファイルを上書きしない。
Bash
curl --noproxy '*' --fail-with-body http://127.0.0.1:11439/api/versioncurl --noproxy '*' --fail-with-body http://127.0.0.1:11439/api/pull \  -H 'Content-Type: application/json' \  -d '{"model":"laya:multilingual","stream":false}'python3 evaluate_ollaya.py --run --output my-cpu.csv

CPUの実行後はターミナルAで Ctrl+C を押し、終了を待ちます。同じ起動コマンドの OLLAYA_DEVICE=cpu を OLLAYA_DEVICE=metal に替えて再起動してください。その後、出力名を替えて測ります。GPUを指定しただけで済ませず、/api/ps の device: "metal" と、サーバーログの engine=mlx を確認します。終わったら再び Ctrl+C で終了します。

Apple GPUで起動し直した後の操作。通信失敗や不正応答があれば記録し、評価コードは終了コード2を返す。
Bash
python3 evaluate_ollaya.py --run --output my-metal.csvcurl --noproxy '*' --fail-with-body http://127.0.0.1:11439/api/ps

5. 実測:速くなったが、分類一致は9/16だった

編集部の環境はM2 Ultra、メモリー192 GiB、macOS 27.0。9月27日11時19〜20分に、0.7.2・同じ多言語Layaの重み・同じ質問を使いました。CPUを先に、サーバーを終了してからApple GPUを測定しています。各ケースはそれぞれ1回、予熱用の呼出や、結果を見た後の質問調整はしていません。測定条件とモデル識別子

ローカルHTTPの往復、JSON解釈、応答検査を含む編集部測定。初回はモデル読込みを含む。各ケース1回。
実行条件明確16件の一致最初の1件残り19件の中央値
CPU / ONNX / fp329 / 161,408.3 ms95.2 ms
Apple GPU / MLX / fp329 / 162,359.2 ms12.6 ms

APIと起動ログの両方でGPU実行を確認でき、20件の選択結果はCPUとGPUで一致しました。初回はGPUの方が長く、その後の中央値は小さくなっています。これは今回のMacと短い問い合わせでの観測です。並列処理、大量データ、他のMac、長い文章の速度へは一般化できません。CPUの全記録/GPUの全記録

分類では、たとえば「経費精算システムに入るとエラーになる」は情シスを期待しましたが、経理が選ばれました。このときconfidenceは0.6035です。「入館証の再発行」も期待は総務、出力は経理でした。日本語を受け付けて速く返るだけでは、部署の境界を正しく理解したことにはなりません。9/16はこの固定教材の一致件数であり、日本語全般の精度ではありません。

4択には保留先がない。これを自動振分け成功と扱わない。
要確認ケースCPU/GPUで共通の出力confidence
出張費精算とパソコン故障が混在情シス0.3584
自宅テレビの修理相談情シス0.2501
「例の件」とだけ書かれた依頼人事0.3064
入社・端末設定・会議室予約が混在総務0.1606

6. confidenceを、そのまま自動処理の閾値にしない

OllayaのChoiceのconfidenceは、候補の確率が一つにどれだけ集中したかを表します。候補数をK、最大の確率をpとすると、式は (K × p − 1) / (K − 1)。今回のKは4です。最大の確率そのものとも、個別の分類が正しい確率とも異なります。APIの項目名だけを見て、別の実装から同じ閾値を持ち込まないようにします。公式の値の定義

さらに公式は、多言語Layaには再調整した温度が付いておらず、信頼する閾値に使う前に自社のラベル付きデータでを行うよう説明しています。今回の20件を見て都合のよい閾値を探し、同じ20件で安全性を証明することはできません。業務の境界を定義し直す場合も、調整用と最終確認用のデータを分けます。公式の制約

次の試用では、担当者が回答候補を見ずに付けた分類と照合し、複数依頼・対象外・情報不足をどこで人へ戻すかを別に設計します。今回の教材はその前段です。実務では候補を表示して人が確認するところから始め、誤分類の種類と見直しの手間を記録してください。速度だけで導入を決めないための進め方は、新しい道具を選ぶ考え方も参考になります。

7. この結果から、次に何を試すか

Ollayaの価値は、同じ入力形式でモデルや実行場所を替え、手元で確かめやすくなることです。今回の多言語LayaはGPUで速く動きましたが、定義した部署分類をそのまま任せられる結果ではありませんでした。固定したケース・質問・モデルの版・生応答を残せば、別モデルや別の質問を試したときに、改善した点を具体的に比べられます。

まずは配布した20件を自分のMacで再現し、期待と違った相談の内容を確認してください。その先で、自社の担当範囲に合う評価データを増やします。モデル間の比較や保留条件の設計は、読者の反応と検証結果に応じて続編で扱います。

よくある質問

Ollayaを使えばJevをMacで動かせますか?
いいえ。OllayaはLayaなどのオープンな判断モデルを実行する道具で、Jevそのものを配布するものではありません。TypeSafe互換APIを使えても、判断内容や精度がJevと同じとは限りません。
OllayaのMac GPU実行は、どの環境で使えますか?
0.7.1で追加されたMLX実行はApple silicon搭載Mac、macOS 14以降が対象です。Layaの英語・多言語版とnli:modernbert-largeが対象で、本記事は0.7.2の多言語LayaをM2 Ultraで確認しました。
日本語の問い合わせを自動で部署へ振り分けられますか?
候補を返す仕組みは作れますが、本記事の固定した明確16件ではCPU・GPUとも一致は9件でした。少数の教材の結果であり日本語全般の精度ではありません。要確認の扱いと自社データでの評価・確率校正が別途必要です。
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