「現場の人がなぜその数字を見ているか」が一気通貫で説明できる組織は強い。経営の North Star(北極星指標)から、部門 → チーム KPI → 日次の現場 KPI まで樹形図で繋がっている状態を作る作法を共有します。
North Star Metric の選び方
事業の本質的な価値を表す 1 つの指標。売上ではなく、その事業がユーザーに本当の価値を提供している瞬間を捉える。
| 業種 | North Star | 理由 |
|---|---|---|
| メッセージング | 送信メッセージ数 / 週 | コミュニケーションが起きた回数 |
| EC | 配送完了オーダー数 | 実際に商品が届いた回数 |
| 音楽配信 | 30 秒以上再生数 | 「聴いた」の本質 |
| B2B | コア機能利用ユーザー数 | 実際に価値を得たユーザー |
| Airbnb | 宿泊夜数 | 実際の宿泊体験 |
ツリー分解の 2 種類
乗算分解(多くの場合これ)
売上 = ユーザー数 × 単価 × 頻度。1 因数を改善すれば全体が改善する明快さ。マーケ施策の打ち分けに最適。
売上(North Star)├─ ユーザー数│ ├─ 新規(マーケが担当)│ └─ 既存維持率(プロダクトが担当)├─ 単価│ ├─ 平均オーダー単価│ └─ クロスセル率└─ 頻度 ├─ セッション/月 └─ コンバージョン率加算分解(補助的に)
売上 = 新規 + リピート + 既存。施策の貢献度を切り分けるときに使う。乗算分解と組み合わせて使うことが多い。
leaf KPI の割り付け
- 1 部門 = 1〜2 KPI:多すぎると焦点ボケ
- チーム単位で「自分の数字」がある:「他人の数字」を追いかけない
- 個人 と接続:四半期 OKR がチーム leaf KPI に紐づく
- 重複 KPI 禁止:A 部門と B 部門が同じ KPI を追うと責任が曖昧
ありがちな失敗
売上は結果、North Star は原因。売上だけ追うと「無理な値引き」「短期施策」に走る。ユーザー価値の最小単位を North Star にすべき。
5 階層 50 個の KPI ツリーは誰も見ない。3 階層 15 個くらいが上限。シンプルにする勇気。
ふくふくの進め方
「経営の数字と現場の数字が繋がっていない」というご相談には、経営層へのヒアリング → North Star 候補出し → 部門との合意形成 → KPI ツリー作成 → ダッシュボード化を 1〜2 ヶ月で。全社で 1 つの数字を見る状態を作るのが最大の成果。
次回予告
EP.13 は KPI ダッシュボード設計。3-30-3 ルール(3 秒で全体・30 秒でトレンド・3 分で深掘り)と / の実装テクニック。
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