1. 身近な「半導体・チップ」を逆算する
スマホ・PC・家電の中に入っている「チップ」、その内部には 数十億個のトランジスタが 1 枚のシリコンに集積されている。これを 集積回路 (IC) と呼ぶ。1958 年、米国の TI とフェアチャイルドの 2 つの研究者が独立に発明した。
現代の電子機器が成立しない。トランジスタ (1947) はあったが、それを「1 枚のチップに何百万個も集積する」アイデアがなければ、スマホ・PC は存在しなかった。
2. 100 文字でわかる
ジャック・キルビー (1923〜2005) ・ロバート・ノイス (1927〜90)。米国電子技術者。1958 年独立に集積回路 (IC) 発明。キルビーは 2000 年ノーベル物理学賞、ノイスはインテル創業者。
3. 500 文字でわかる
1958 年、Texas Instruments のジャック・キルビーが世界初の集積回路を試作。当時、TI 入社直後で長期休暇を取れず、空のラボで休暇を費やしていた中、「1 枚のシリコンに複数のトランジスタとそれを繋ぐ配線を集積する」アイデアを思いつく。1958 年 9 月 12 日、ゲルマニウム上の世界初の IC が動作。ほぼ同時期、Fairchild Semiconductor のロバート・ノイスが、シリコン平面プロセスを使った IC を独立に発明 (1959 年 1 月)。両者の特許は 1969 年まで争われたが、業界は両者を共同発明者と認定。キルビーは 2000 年ノーベル物理学賞、ノイスは 1968 年に Intel を創業、CPU と DRAM の世界標準を作った。「ノイスは経営者として Intel・Apple へ繋がる、キルビーは発明者として教育系の象徴」として、現代の半導体産業の祖。ムーアの法則 (1965) も Intel 創業者の 1 人ゴードン・ムーアが提唱、半導体の集積度は 18 ヶ月で倍増という予言は半世紀続いた。
4. もっと詳しく
キルビー: 休暇返上で発明 (1958)
TI 入社後 4 ヶ月、長期休暇を取る権利がなく空のラボに残った。「1 つのシリコン上に複数の素子を一体化する」アイデアを思いつき、1958 年 9 月 12 日、世界初の IC を試作。当時のラボで撮影された粗末な配線図が、現代スマホへ続く出発点。
ノイス: 平面プロセス (1959)
Fairchild Semiconductor のノイスは、1959 年 1 月に独立に IC を発明。シリコン平面プロセス (現代の半導体製造の基礎) を採用、量産可能性が高い ため業界の標準に。
Intel 創業 (1968)
1968 年、ノイスはゴードン・ムーアと Intel を創業。1971 年世界初のマイクロプロセッサ Intel 4004、1981 年 IBM PC に Intel 8088 採用で世界標準に。「Intel Inside」のブランドが現代の PC・サーバの代名詞。
ノーベル賞と評価 (2000)
2000 年、キルビーがノーベル物理学賞を受賞。ノイスは 1990 年に死去していた (62 歳、心臓発作)、ノーベル賞は故人に贈られないため未受賞。両者の貢献は等しく重要、業界では「キルビーとノイスの IC」と呼ばれる。
5. 現代への影響
- 全電子機器: スマホ・PC・家電・車・ロケット
- ムーアの法則: 半世紀続いた技術進歩の指針
- Intel / NVIDIA / AMD / TSMC: 全 半導体企業
- シリコンバレー: ノイスは「シリコンバレーの市長」と呼ばれた
- ノーベル賞 (2000)
6. もっと知りたい人へ
7. 次の話
EP.69 では ゴードン・ムーア を扱います。Intel 共同創業者・「ムーアの法則」提唱者、半導体産業の指針を作った。
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