ふくふくHukuhuku Inc.
EP.60Pioneers対象: 中2以上 9分公開: 2026-05-10

RSA 三人組 (リベスト・シャミア・エイドルマン):HTTPS の祖、公開鍵暗号の発明者

ネットでの安全な決済・通信を支える「公開鍵暗号」の代表 RSA。1977 年、3 人の数学者が一夜で発見した、現代インターネット セキュリティの基盤。

#偉人伝#RSA#公開鍵暗号#HTTPS
シェア

1. 身近な「HTTPS・電子署名」を逆算する

HTTPS、SSL 証明書、ネットバンキング、PGP メール暗号、デジタル署名。これらすべての基盤になる「公開鍵暗号」、その代表が RSA。1977 年、米国 MIT の 3 人の研究者 (ロナルド・リベスト・アディ・シャミア・レオナルド・エイドルマン) が発明。

もしこの偉人がいなかったら

「公開鍵で暗号化、秘密鍵で復号」という発想が普及しなかった可能性。電子商取引・銀行・E メール暗号・電子署名すべて、公開鍵暗号なしには成立しない。RSA は現代インターネットの基盤の 1 つ。

2. 100 文字でわかる

100 文字紹介

ロナルド・リベスト (1947〜)・アディ・シャミア (1952〜)・レオナルド・エイドルマン (1945〜)。1977 年 MIT で RSA 公開鍵暗号を発明、頭文字 RSA で命名。2002 年 3 名でチューリング賞。

3. 500 文字でわかる

1976 年、Diffie と Hellman が「公開鍵暗号」というアイデアを論文発表 (この 2 人は EP.61 候補)、しかし具体的な実装は不明だった。1977 年、MIT の 3 人 (リベスト・シャミア・エイドルマン) が、Diffie-Hellman 論文を見て「実装方法」を 1 ヶ月で考案「巨大な素数の積は分解が困難」(素因数分解問題) を利用 し、公開鍵で暗号化 → 秘密鍵で復号 が可能なアルゴリズムを発見。頭文字 RSA で命名1983 年特許取得 (米国)、商業ライセンスで巨額収入1995 年に Verisign 等の SSL/HTTPS 実装で全インターネットで利用される2000 年特許切れ、世界で自由利用可能に2002 年、3 人でチューリング賞現在 HTTPS は ECC への移行が進んでいるが、RSA も依然主流の 1 つ。3 人ともそれぞれ別の貢献も: シャミアは差分解読法・秘密分散等で有名、リベストは MD5 ハッシュ・Lab の創設、エイドルマンは「DNA コンピューティング」で 1994 年世界初実証

4. もっと詳しく

Diffie-Hellman 鍵交換 (1976) - 前置き

1976 年、ホイットフィールド・ディフィーとマーティン・ヘルマンが「鍵を共有しなくても暗号通信できる」アイデアを論文発表。これが「公開鍵暗号」概念の起点。しかし具体的な実装方法は提示せず。

RSA 発明 (1977)

MIT のリベスト・シャミア・エイドルマンが Diffie-Hellman 論文を読み、1977 年 4 月のパスオーバーで集中して 1 ヶ月で実装方法を発見巨大素数 p, q の積 N = p × q から、p と q を逆算するのは困難」(素因数分解問題) を利用

MIT 特許とビジネス化 (1983-2000)

1983 年米国特許取得RSA Data Security 社設立SSL/HTTPS の暗号エンジンとして商業ライセンス。Netscape 等のブラウザに搭載。1996 年 Verisign が RSA Data Security を買収、2000 年特許切れで自由化

現在の RSA と量子コンピュータ

現在 RSA は 2048bit が標準、3072bit 推奨量子コンピュータが完成すれば Shor のアルゴリズムで RSA は破られることが理論的に確実、「耐量子暗号 (PQC)」 への移行が NIST 主導で進行中 (2024 年標準採用)。

5. 現代への影響

  • HTTPS / TLS: 全 Web の暗号通信
  • ネットバンキング・電子商取引: 全決済の信頼基盤
  • 電子署名・PDF 署名: 法的に有効な書類
  • E メール暗号 (PGP / S/MIME): 機密通信
  • SSL 証明書ビジネス: Verisign / Let's Encrypt 等

6. もっと知りたい人へ

  • Wikipedia (日本語): RSA暗号
  • RSA 論文 (1977): 公開
  • 書籍「The Code Book」(サイモン・シン): 暗号の歴史、RSA も詳述

7. ここまでのまとめ

EP.51-60 で 日本の IT 5 人 + 教育 1 人 + CS 巨人 4 人 (Knuth / Dijkstra / 楕円暗号 / RSA) を扱いました。「身近な技術の裏にある人物史」を追う旅は続きます。

シェア

この記事の感想を教えてください

あなたの 1 クリックで、本当にこの記事は更新されます。「もっと詳しく」「続編希望」が一定数集まった記事は、 ふくふくが 実際に内容を拡充したり続編記事を公開 します。 送信したリアクションはお使いのブラウザに記録され、再カウントされません。

シリーズの外も探す:

まずは、現状を聞かせてください。

要件が固まっていなくて大丈夫です。現状診断と方針提案までを無料でお手伝いします。

無料相談フォームへ hello [at] hukuhuku [dot] co [dot] jp